コラム 2023.10.17

膝が痛い40〜50代が絶対やるべき3分リハトレ【2】膝を支える脚の筋肉を強化する

リハトレ2日目:膝を支える脚の筋力を強化する

 

脚に力を入れて伸ばしたとき、伸びの最後、膝の内側上部でボコッと出るのが内側広筋

 

 

 アナタは、しっかりまっすぐ立てているでしょうか。実はちゃんとした姿勢で立つことも、膝を守るために重要だと福原先生は言います。

「筋肉は加齢とともにどんどん減少していきます。筋肉が弱ると、姿勢が保ちづらくなります。本人は正しい姿勢で立っていると思っていても、そうなっていないシニア世代の方はけっこう多いですね」

 そして今回、トレーニングをするのは大腿四頭筋。その中の大腿直筋内側広筋を鍛えることで、きちっと膝が伸び、正しく安定して立つことができるようになります。逆に言えば、これが不安定なままだと、知らず知らずのうちに膝に大きな負担がかかっていくわけです。

「骨盤から膝のお皿の下まで伸びている大腿直筋と、膝の安定に直接的に寄与する内側広筋。膝を伸ばしたときの最後の最後に働く筋肉です。弱くなりやすいので、これまた鍛えたい部位です」

大腿四頭筋の筋トレ

 用意するのは100円均一ショップなどで売っている太めのゴム。さまざまなトレーニングに使えるので1本ぜひ購入してみてください。

・椅子やベッドに腰掛ける

・トレーニング用チューブを、画像のようにずれないように両足首に巻く。チューブが外れてしまう場合、下側の足はゴムを踏むようにするとズレにくい。

・つま先を少しだけ外に開いた状態で、膝を最後までしっかり伸ばす。

・これを片足ずつ、朝昼晩の3回、ゆっくり10回行う

・運動中、息を止めないように注意する

※ゴムの強さは、膝が最後まで伸びきる強さがベスト。強すぎる場合は、膝が伸びきらない=内側広筋の収縮が十分に得られにくいので注意

(取材・田代智久 イラスト・うえむらのぶこ)

福原 隆志(ふくはら たかし)秋田リハビリテーション学院理学療法学科専任教員、博士(保健学)、認定理学療法士(スポーツ理学療法、臨床教育)

島根県松江市生まれ。群馬県前橋市のクリニックにて臨床経験を積み、成長期の子供から高齢者まで幅広い世代の整形・スポーツ領域のリハビリテーションを行うかたわら、群馬スポーツリハビリテーション研究会の一員とし、地域スポーツで活動する理学療法士の育成に取り組む。2014年より秋田県に移住。秋田市の回復期病院で主に脳卒中のリハビリテーションに関わりながら、秋田県理学療法士会 障がい予防・スポーツ支援班の班長として地域スポーツをサポートしている。2020年より現職。理学療法士養成校の教員として後輩理学療法士の育成に従事しながら、「年齢や障がいの有無に関わらず、スポーツを楽しみながら健康になる地域づくり」を念頭に置きつつ、高齢者の運動教室などを積極的に行っている。趣味は子供達の部活動観戦と、日課である愛犬との散歩。

 

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