コラム 2023.10.20

食事制限すると体に深刻なダメージが蓄積されている?! 栄養学のプロに訊いた正しい「ダイエット」法とは?

世の中には「糖質制限ダイエット」や「16時間断食ダイエット」など、星の数ほど無数のダイエット方法であふれかえっています。実際に現在進行系で取り組んでいる人や、それで痩せたという人もいるでしょう。

  しかし、「それは痩せているのではなく、やつれているだけ。世の中にあるダイエット法のほとんどは恐ろしいもの。特に“食事制限”と名の付くものは基本的にNGだと思ったほうがいい」と警鐘を鳴らすのは、女子栄養大学で栄養学部の教授を務める上西一弘先生。

   一体どういうことなのか、詳しく解説してもらいました。(以下、上西先生談)

見落とされがちな食事制限の罠

  人がダイエットをする理由としては、主に体重や体脂肪を減らすことでしょう。しかしほとんどの人は、“ダイエット=食事制限”だと思い込んでいます。ごはんを減らすとか、抜くとかね。これが間違いのもとなんです。

   基本的な話ですが、体重を決めるのは、〈食べるエネルギー〉と〈使うエネルギー〉のバランス。食べる量(エネルギー)が減少すれば、確かに痩せていきます。ただし、実はエネルギー“だけ”を減らすのはかなり難しい。というのは、エネルギーが減るということは、とりもなおさず体に必要な栄養素も減ることを意味するからです。

   その結果、一時的に痩せはするかもしれませんが、それは実は“やつれた状態”。栄養不足や偏りが体に負担をかけ、体重は減っても体には深刻なダメージが蓄積されている場合が多いんです。

  例えば、糖質制限ダイエットでいえば、ごはんやパンなどの糖質を抜くと、そのぶん、高タンパク・高脂肪のおかずで補うことになります。するとどうなるかというと、腎臓や血管に負担がかかります。一時的に痩せはしても、ほかの病気になってしまった……というような本末転倒な事態を招きかねないのです。

  そもそも糖質制限というのは、糖尿病や肥満の人向けの“治療食”です。医師や管理栄養士がしっかり患者の栄養状態を管理しながら行うもの。普通の人が見よう見まねでやると、非常に危険。健康障害が起こります。実際、糖質制限ダイエットで亡くなった人もいます。

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