コラム 2021.02.05

健康バンド運動を通して健康づくり「Lixer」 〜2020年第8回・「運動器の健康・奨励賞」受賞事業〜

「Lixer」は、2013年から滋賀県、大阪府、広島県などで活動しているNPO法人です。団体の活動内容は、地域住民が一生、健康で生き生きと暮らすための運動教室の開催や、食生活(食育サポートなど)の啓蒙です。

市民センターなどで行う「健康バンド運動」教室は、代表的な活動の一つ。Lixerが考案したこの健康バンド運動とは、伸縮性のあるゴムバンドを使ったレジスタンス運動。14種類の運動で、全身の筋肉を鍛えられます。これにより、加齢に伴う筋量・筋力の低下(サルコペニア)、運動器の衰え、糖尿病などの生活習慣病の予防・改善が期待できます。

ちなみに、平均70歳の高齢者が週2回、12週間、健康バンド運動を実施したところ、下肢の最大筋力が約11%、筋量が4%増加したそうです。現在は、高齢者だけでなく、早期予防の観点から、若年層や中年層へのサポートにも注力しているそうです。

また、健康バンド教室の開催と並行して、指導者育成講習会などを通じて、健康バンドや栄養への深い理解を持つリーダーの育成も行うほか、運動プログラムの教本・DVDなども制作し、活用しています。こうした活動が徐々に浸透し、活動エリアではすでに複数のボランティア団体が形成され、地域住民が自立して健康バンドのサークル活動を実施しているそうです。

現在、日本全体の問題となりつつある介護保険料増による財政圧迫を抑えるためにも、市民の自主的な生活習慣の改善は不可欠。今後もLixerは、事業を通して地域住民の健康に対する意識・行動の向上を目指して活動していくそうです。

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