コラム 2026.05.28

ドリンクの落とし穴。体脂肪が増えるだけではない、筋肉や骨にも悪影響がある飲み物・飲み方とは?

さまざまなドリンクのメリット・デメリット

① アルコール飲料

メリット

・気分転換やリフレッシュ効果がある

デメリット

・「エンプティーカロリー」と呼ばれ、栄養価がなく脂肪に蓄積されやすい

筋肉の合成を抑制し、分解を促進する

・1gあたり7kcalと高カロリー。糖質オフでも純アルコール量が多ければ体脂肪は増加しやすい

◉種類別 純アルコール量、糖質量、カロリーの参考

種類別 純アルコール量、糖質量、カロリーの参考。※品種や製法により栄養価は異なる

 

糖質の少ない蒸留酒も、アルコール度数が高いため、総エネルギーが増えてしまうことがあります。

 実際、私が指導する大学ラグビー部では、プロを目指す選手ほど「禁酒」や「オフシーズン以外は断酒」を徹底しています。また私の周りのプロボクサーやフィジーク選手も試合が決まると断酒します。トップを目指す人は、パフォーマンス向上のためにアルコールを控える傾向にあります。

 

② ノンアルコール飲料

メリット

・一部製品にはビタミンや食物繊維が添加されており、健康維持に役立つことがある

デメリット

・ノンアルといってもカロリーゼロではない。人工甘味料や糖質が多く含まれている製品もあり、成分表示をしっかり把握する必要がある。

 

③ 炭酸飲料(糖分入り)

メリット

・炭酸の刺激でリフレッシュでき、体感温度も下がる

デメリット

果糖ブドウ糖液糖が使われていることが多く、GI値が高く脂肪として蓄積されやすい

お腹が膨れて食事量が減り、必要な栄養素の摂取が不足する可能性がある

 冷たい飲み物は味覚が鈍くなり、甘味を感じにくくなります。その結果、糖分を多く摂ってしまうことがあります。飲む量を決めることが大切です。

 

④ 乳製品系飲料(牛乳・ヨーグルト飲料)

メリット

・カルシウムの供給源として優れており、骨の健康維持に効果的

デメリット

・乳製品は脂質が多いので、たくさん飲むのは危険。量を決めること、また低脂肪や無脂肪タイプの選択がおすすめ

 

⑤ 植物性飲料(豆乳・アーモンドミルク)

メリット

・無調整豆乳は低脂質・高たんぱくで、イソフラボンはホルモンバランスをサポート。骨にも良い

デメリット

・調整豆乳やアーモンドミルクには糖質が加えられている製品もある。表示を確認して選ぶのがおすすめ

 

⑥ 果汁100%ジュースや野菜ジュース

メリット

・ビタミンの補給ができる

デメリット

・市販品は食物繊維が除かれており、果糖が脂肪として蓄積されやすい

飲みすぎると血糖値が乱れやすくなる

 

⑦ カロリーゼロ系飲料(人工甘味料)

メリット

・カロリーはゼロで、直接的に体脂肪を増やすことはない

デメリット

非常に強い甘味により味覚の基準が変化し、自然な甘味で満足できなくなる

結果的に甘いものを欲しやすくなり、過食につながる恐れがある

 人工甘味料によってリアルフードの味覚が狂うリスクを避けるため、ゼロ飲料やガムも基本的には摂らないように指導しています。なお、減量中など明確な期限付きのダイエット中であれば、リフレッシュ目的でゼロ飲料を活用するのは選択肢の一つです。また、甘いものを欲することが増えたと感じる場合は、主食・主菜・副菜・乳製品・果物がきちんと揃った食事ができているか、振り返ってみましょう。

 

⑧ プロテインドリンク

メリット

・食事が難しいときでも、素早くたんぱく質を補給できる

デメリット

・ビタミン・ミネラルなどが不足しがち

・吸収を助けるために炭水化物や脂質を含んだ食事と組み合わせるのが理想的。しかし、運動量に対して飲む分量をしっかり把握する必要がある。

 

⑨ スポーツドリンク

メリット

・長時間の運動時には、水分・糖質・電解質を効率よく補給でき、パフォーマンス維持に貢献する

デメリット

日常生活や軽い運動時に飲むと、糖分過多で体脂肪が増えるリスクがある

 といった具合に、飲み物にはメリットとデメリットがあり、飲みすぎるのは決して良くないということです。

■ まとめ:飲み方次第で“味方”にも“敵”にもなる

アルコール系       嗜好品として節度を守るならOK。可能なら控えたい

ノンアル系          商品差が大きいため、成分表示を確認すること。

炭酸飲料              糖分入りは控えめにし、無糖タイプを活用しよう。

乳製品系              カルシウム補給のために日常的に取り入れたいが飲み過ぎには注意。

果汁100%           果物が摂れない場合の代用としてはいいが、飲み過ぎはNG。

カロリーゼロ系   味覚が鈍化しやすいリスクあるので、習慣化は避けたい。

プロテイン系       食事の補助として活用し、基本は食事からの栄養摂取を。

スポーツドリンク        運動時限定での活用を。日常的な摂取は控えて。

 

「飲み物は食べ物と同じくらい体に影響を与える」と思ってください。

 あなたのその一杯が、未来の身体をつくっているかもしれません。ぜひ、日々の選択に健康や体づくりを意識した一歩を取り入れてみてください。

PROFILE

Tejin(テジン)

管理栄養士・健康運動指導士。高校時代のボクシング経験をきっかけにスポーツ栄養士を志す。今はボクシングジムや大学ラグビー部で増量・減量・コンディショニングに対応した栄養サポートを行っている。また、競技者から一般層までを対象に、食事・サプリメント・体づくりに関する実践的な支援を提供。執筆や講座出演も多数。

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