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オンラインシンポジウム『児童生徒等の運動器の健康を守り、学校での重大事故を防ぐために』発表概要

(6)学校での児童生徒の重大事故の実態と予防

山中龍宏 学校保健委員
(横浜市・緑園こどもクリニック院長)


やまなかたつひろ 小児科医 1974年東京大学医学部卒業。1987年同大学医学部小児科講師。1989年焼津市立総合病院小児科長。1995年こどもの城小児保健部長を経て、1999 年緑園こどもクリニック(横浜市泉区)院長。1985年9月、プールの排水口に吸い込まれた中学2年女児を看取ったことから事故予防に取り組み始めた。現在、NPO法人Safe Kids Japan理事長、産業技術総合研究所人工知能研究センター外来研究員、日本スポーツ振興センター学校災害防止調査研究委員会委員

 

1.実態

 わが国では、日本スポーツ振興センターの災害共済給付システムによって、学校管理下における児童生徒の災害のほとんどすべてのデータが得られる。毎年ほとんど同じ発生率となっている。

2.傷害予防の位置づけ

 傷害予防の優先度が高いのは、1)重症度が高く、後遺症を残す確率が高い、2)発生頻度が高い、3)増加している、4)具体的な解決方法がある傷害である。予防活動とは、1)傷害の発生数、発生率の減少、2)重症度(通院日数、入院日数、医療費など)の軽減を数値で示すことである。

3.傷害予防の取り組み

 傷害予防の基本は、1)製品・環境デザイン(Engineering)の改善、2)教育(Education)、3)法規制(Enforcement)の3つで、英語の頭文字をとって3Eアプローチと呼ばれている。

傷害が起こった状況を「変えたいもの」、「変えられないもの」、「変えられるもの」の3つに分け、「変えられるものを見つけ、変えられるものを変えることによって、変えたいものの発生頻度や重症度を変えること」が予防なのである。

>> 山中氏の資料

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