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「運動器の健康」推進のグローバル戦略“ 「運動器の健康・国際運動」発表 部分訳

報告書 第5章 運動器の健康対策へのブループリント

(P67~68)

医療制度への意義と主要な提言

 運動器の健康重視の動きは「骨と関節の10年(2000―2010)運動」の間とその前後に活発に行われ、持続した。これらの動きはインパクトのある持続的な健康と健康システムの改善を達成するには「いかに」よりも

「何を」することが必要かに焦点が当てられた。この作業プログラムは、両者のギャップに対処しデータに基づくアプローチを目指し、個人のライフコースを考慮すると共に実体験のある人々を含む多くの分野のステークホルダーと共同で設計している。

 第5章に記した優先分野(「柱=ピラー」)の枠組みと、構成要素・アクションは、運動器の傷害予防策と対応の改善を目指した健康システム強化に向けての原則的段階の指針を示すものである。この枠組みは世界活動の指針となることを目指し、特に「運動器の健康」に向けた世界戦略の進展を報告している。そのような戦略は最終的には国レベルでの改善努力を周知、指導へと繋がるであろう。この経験的に導かれた健康システム強化に向けた枠組みの価値と信頼性は、フェイズ3(図8)のデルファイ・パネルで高いものと認められた。

  重要なことは、アクションに向けた8つのピラーと、その構成要素であるWHOの健康システム構成要素モデルを含む既存のモデルとは強い結びつきがあり、価値創造型健康学習システムの現在の枠組みとの共通性にある。このことは、 政策の包括的レビューの調査結果と共に論理モデルの構成の妥当性を裏付けている。

この論理モデルで述べた5つの指標はピラーと行動分野に含まれており、このブループリントを本格的政策に移行する場合に考慮すべきものである。併せてこの指導原則は他の国際運動とも軌を一にしている。例えばWHOリハビリテーション2030アジェンダ、民間ベル健康サービスに関するWHOの枠組み、WHOの健康関係の人材戦略、WHOの健康な高齢化モデル及び国連の「2020-2030健康な高齢化の10年」である。

8つの柱に亘っての推奨事項は地域の事情に柔軟に対応するように努めている。59に及ぶアクションは全て健康システム強化に重要と考えられ、世界的パネルの一致した見解を示している。個々の国の優先度、必要性は異なるので、それぞれの対応の優先度も必然的に異なる。

同様に、「必須」と位置付けられた10のアクションも世界的なパネルの見解を反映している。これら10のアクションは世界的なレベルで必要と見なしてよいが、これらを唯一のアクション、又は基本的に必要な唯一のアクションと解すべきではない。法律上の差異も生ずるであろう。例えば低・中所得国のパネルメンバーが  高所得国のそれより多くのアクションを必要であるとした場合である。「必須」の定義は各国の状況に応じた 優先順位の閾値の定義に左右される。

 このプロジェクトに対する「運動器の健康」や世界の他の団体による広範囲かつ熱心な参加によって、プロジェクト推進にあたり健全な運動器促進運動と世界的な傷害予防の重要性と緊急性が強調されている。このプロジェクトを通じて具現化した善意と機運は、今や世界の健康の大きな改善に向けて育み維持されなければならない。「我々は国内の公的、民間、特に市民など全てのステークホルダーが参集し協力すれば、それぞれの国の活動を活発化するであろう。」(インド)。G-MUSCは健康システム強化のイニシアティブはサポートできるが、個人運動家、市民団体、政府機関が国レベルの活動に止まらずWHOや他の際健康機関のような世界的活動への支援に挑戦しなければならない。国連の「2020-2030健康な高齢化の10年」はそのような総力的活動を支援する時宜を得た機会を提供している。

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