疾患ナビ 2023.10.02

Q .40代女性です。ときどきですが「坐骨神経痛」になります。どうしたらいい?

「ときどき、腰が重くなり、太もも裏あたりが痺れたようになります。”坐骨神経痛”だと思うのですが、4〜5日で治ることがほとんどなのでほったらかし。でもこの先、心配ないですか?」(40代女性/会社員

 読者の方から上記のような質問がありました。そこで、今回は「坐骨神経痛」について解説しましょう。

 坐骨神経痛とは「病名」ではありません。お尻のえくぼ付近から大腿後面にかけて(ひどい場合は足先まで)痛みが放散する「症状」のことをいいます。質問者のように腰痛を伴うこともあれば、坐骨神経痛のみの場合もあり、時には同じ部分のしびれなどの異常知覚が存在することもあります。

 坐骨神経痛とは、腰椎の間から出た神経が骨盤の中を通り、お尻の筋肉から出てくるまでの間のどこかで、圧迫や絞めつけられる状態の絞扼(こうやく)などの障害を受けたために生ずる痛みのことです。坐骨神経痛があるといった場合、坐骨神経痛を起こす原因となる疾患を考える必要があります。

 圧迫の原因となるのは、「腰椎椎間板ヘルニア」によるものが多く見られますが、梨状筋(りじょうきん)というお尻付近にある筋肉によって神経が絞扼(こうやく)されて坐骨神経痛(梨状筋症候群)を引き起こしている例も見られます。

「腰椎椎間板ヘルニア」だけでなく、「腰椎分離・すべり症」、「腰部変形性脊椎症」、「腰部脊柱管狭窄症」などの背骨(脊椎)の疾患によって坐骨神経痛が引き起こされている例も多く見られます。

 ちなみに特殊な例ですが、「帯状疱疹」により坐骨神経痛を発症する場合もあります。発症時は痛みだけですので発疹が出るまでは診断が困難です。また、「脊髄腫瘍」が原因のこともありますし、骨盤内の腫瘍により神経が圧迫されても坐骨神経痛を発症することもあります。

 このように坐骨神経痛となる原因はたくさんあり、はっきりした原因がなくても坐骨神経痛を発症することもあります。ご質問者のように1週間程度で自然に軽快する場合は様子をみてもいいと思いますが、1〜2週間たっても症状が続く場合や短期間でも痛みが激しい場合、または何度も繰り返す場合、さらに腰痛や下肢のシビレ、筋力低下などを伴う場合は早めに整形外科での診察をしてください。原因となる疾患を特定して、早めの治療を行うことが大事です。

 

 

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